美容室事業

大原 淳仁

周囲と比べて慌てず、焦らないことと、初心を忘れないようにすることが大切。

PROFILE

HEAT MEGURO トップスタイリスト/業務執行役員

MESSAGE

ーー自己紹介をお願いします!
トップスタイリストの大原 淳仁と申します。
ヒートには2000年に新卒として入社しました。
1年目はHEAT KASHIMAへ配属となり、青山の店舗への配属を経て、20代半ばのジュニアスタイリスト時代にHEAT MEGUROに異動しました。
それからずっとHEAT MEGUROで勤務をしています。

埼玉の理美容学校に通っていましたが、東京に出たいという気持ちから、求人票を見たり、実際に東京に行ったりしていました。
学校に来る求人は東京からのものはなく、就職するかわからないと先生に話をするほど、県内からの求人ばかりでしたね。
12月頃にヒートから求人が入ってきて、「やっときた!」という気持ちで、早速採用試験を受けた記憶があります。

ーー美容師を目指したきっかけは?
人から「ありがとう」と言ってもらえるような仕事が何かをイメージしたときに、思いついたのが医者と美容師でした。
医療関連の仕事は命を救う使命感や、やりがいがあるんだろうと思っていましたが、勉強が苦手だったこともあり、あまり現実的ではないなと考えていました。
その点美容師は、おしゃれで服装も髪型も自由で、色鮮やかなイメージがあり、憧れを持つようになりました。実際は美容師の仕事も、おしゃれやかっこいいだけではなく大変な面もありますけどね。

美容師ではなく理容師を選んだのは、進学先の理美容学校では、理容科のほうが入りやすい学科だったからです。

ーーお客さまと接するときに大切にしていることを教えてください。
お客さまにいつもフレッシュな気持ちを提供するために、ワンパターンにならないように気をつけていますね。
カラーの色味を少し変えたり、流行や季節の雰囲気を取り入れたりして、常に新しいデザインを提案できるように心がけています。
いつもまったく同じで変化がないと、飽きてしまうと思うので。

来店時の雰囲気やメイク、服装、会話のノリなどさまざまな情報から、お客さまがどのような気分か察することを意識しています。
用事があるから早く帰りたい人にはサッと終わらせますし、じっくり見ている雑誌のページが髪型の内容だったら「今日はそんな感じの仕上がりがいいですか?」と聞いてみたり。

22年もお店をやっているので、長年来てくれるお客さまもいらっしゃいます。
なかには新しい変化や、新鮮さを求めていない人もいるかもしれません。
それでも他のサロンに行かないで、HEAT MEGUROを選んで来てくれている以上、ヘアサロンを通じて何かしらの刺激を提供できればいいですね。
施術時のライブ感でしか味わえないことを、お客さまには感じてもらいたいなと思っています。

ーー所属する店舗の魅力を教えてください!
都内にある店舗の中では比較的広い室内で、1階と2階に分かれています。
それぞれのフロアでコンセプトも少し異なり、雰囲気が違うところが大きな特徴でしょうね。
ヘッドスパやシャンプー専用の完全個室のスパルームも作っています。

1階フロアのリニューアルを考えており、オープン以来から8席ある椅子を、思い切って5席に減らす予定です。
床もシャンプー椅子も全て取り替えて、雰囲気をガラッと変えようと考えています。
これまで2階は特別なフロア、1階はそうではない普通のフロアという雰囲気でしたが、リニューアルで広々とした空間になるので、1階のフロアでも特別感が味わえるかなと思いますね。

HEAT MEGUROの顧客層は、10代以下の若年層が少ない傾向にあります。
ご家族でご利用されている方の娘さん、息子さんということはありますが、10代の方のみのご利用は少ないんです。
方向性としては、現役世代の方たちが安らげる空間を目指しています。
理想は1日の一定の予約数以上は受け付けないで、お客さまの注文に対して僕たちができることを、じっくり時間をかけて提供できるようにしたいですね。

店舗の魅力はフロアの広さだけではなく、中にどのような人間がいるかが、とても大切だと思います。
チームワークとか連携がうまくできていないことは、お客さまにも伝わってしまうので、特に気をつけていますね。
HEAT MEGUROのスタッフには、お客さまに対して全員で「ありがとうございました」と言うなど、きちんとした接客を覚えてもらうように指導をしています。
スタイリストとお客さまの2人だけでの関係性で終わるのではなく、HEAT MEGUROのスタッフ全員でお客さまを担当しているという心持ちで接客をしています。

たとえば僕が長期間お店に立てなくなったとしても、お客さまが「他のスタッフだと◯◯さんがいたな」と思えるくらい、印象に残るようになってほしいんです。
1人欠けてしまっても、チームとして支え合うことでお店自体は残すことができますからね。
昨日のことは今日はできないくらいに、唯一無二のライブ感というものを大切にして、お客さまを飽きさせないようにしていきたいです。

1人でできることは限りがありますが、数人でやれば集客も、抱えられる顧客数も増えます。
みんなで協力しあって仕事をするほうが、きっと楽しいですよね。
個人事業主ではなく、グループチームでお店をやっている魅力ですし、今後HEAT MEGUROの中で育てていきたい魅力のひとつです。

ーーヒートの教育で魅力的だと感じるポイントは?
HEAT MEGUROのように、理美容室の店舗があるので、どちらの技術も学べるところです。
代表の黒澤を筆頭にミラノコレクションやパリコレに参加しているスタッフは、現地に必要な技術を習得してショーを成功させているので、異なる感性で教えを受けることができる点も魅力的だと思います。

まだ構築中ですが教育システムは、なるべく必要最低限のものを短期集中で習得してもらい、早い段階でのスタイリストビューを目標にしています。
求人票にうまいこと書いてあるけど、実際に入社したら違うということは、サロン業界ではありがちですが、ヒートではそういったことはありません。
僕が入社当時は項目がたくさんありましたが、今は時代や流行にあわせて教育方法やヘアスタイルを精査しているので、誰よりも上手く早く習得できると思います。

教育については強制はせず、自主性を尊重しています。
2021年入社の子たちも、時間があれば積極的にシャンプーの練習をしているので、早い段階でできるようになっていますね。
教える側の先輩たちも後輩に求められれば、練習日以外でもきちんと指導する順応性がある点は、ヒートの教育の特徴のひとつだと考えています。

教育は本人のやる気に応えるかたちで、おこなっています。
会社側の想いばかり先行して、強制させられたと受け取られてしまうのは、会社として目指している方向性ではないからです。

今の教育システムは必要最低限の内容で構成しているので、楽にはなっていると思うんですけどね。
いいところまで進んで、あともう少しというところで、足踏みしたり、直立して動かないという子もなかにはいます。
なかなか前に進めない子には、「あともう一歩、いや半歩かもしれないよ」と、行動を促すために言い続けるようにしています。
口やかましくならないように気をつけていますが、なかなか難しいところではありますね(笑)

サロンモデルも、今ではアプリで探す時代なんですよね。
みんながアプリを使っていることが大半ですが、たとえば食事を運んできてくれた店員さんに声をかけてみるといった、アナログな方法でモデルハントの手本を見せます。
実践のやり方がわからないのであれば、実践の現場を目の前で見せちゃいます。
もちろん失敗することもありますが、うまくマッチングしたことを機に、ずっとお客さまとして指名してくれることも結構あるんですよ。
面と向かって会話をして交渉する姿を見せて、「モデルハントはこうやるんだぞ」ということを、僕自身が体現して教えています。

サロン業は対面で成り立つ商売なので、機械にできないことを身につけて、自分自身の価値を高めていくことが必要になると思います。
バーチャルでのマッチングが常識となっている時代だからこそ、アプリに頼らずに行動できる人材を育てられるように、教育の一環として取り組んでいます。

ーー学生時代に頑張っていたことを教えてください!
勉強が得意ではなかったので、語れる内容はあまりない気がします(笑)

技術職だと思って専門学校に通いましたが、自動車教習所と同じで、実技と学科は半分ずつあるんですよね。
学科は苦手でしたが、技術理論や実技は真面目に取り組んでいました。
母校はタイムカード式で出欠を取るくらい時間にすごく厳しかったので、遅刻しないように気をつけていました。

学生時代にできることを全力で楽しんで、仲間たちと一緒に取り組んでいましたね。
仲間意識も強く、誰かが授業中にふざけていたら、「しっかり話を聞こう」とクラス内で注意し合う習慣もありました。

ーー就職活動中の方へメッセージをお願いします!
周囲と比べて慌てず、焦らないことと、初心を忘れないようにすることが大切だと思います。
これから美容師を目指すという方は、とりあえずスタイリストになるまで、頑張ってみてほしいですね。

僕が入社したての頃は、周囲と比べるとカリキュラムの進行度にかなり差がありましたね。
当時のヒートは厳しかったし、カリキュラムの項目数もたくさんあったので・・・
カリキュラムの内容を詳しく、きっちり教えないお店と比べると、僕がシャンプーの試験に奮闘しているときに、他の同級生はカラーをやっていたりとか結構ありました。

美容師や理容師になるという目標があるなら、そこを目指して進んでいけばいいと思います。
同級生は自分より先に進んでいるとか、同期よりも遅いとか、そういった周囲と比べることに囚われて、焦ることはしなくていいよと伝えたいですね。

どのような技術も、早く習得できればいいという話でもないんです。
シャンプーひとつにしてもそうで、1年間やって上手いシャンプーをできる人って、なかなかいません。
試験に合格したとしても、シャンプーはできるようになったというレベルで、上手いシャンプーができているかというと全然そんなことはないんです。
僕の中で「シャンプーはこうやって、やるものなんだ」と切り替わった瞬間がありましたが、それは3年ぐらい経ってからでしたね。
お客さまから指名をいただけていたし、社内でも評価をいただいていたので、当時はシャンプーに対して自負を持っていましたが、初めて教わって続けてきたシャンプーでさえ、時間がかかるものなんです。

同級生が何年か経って独立してお店を持っていたとしても、すべての技術をマスターした上で独り立ちして、お客さまに接することができているのかと考えると、僕は疑問を感じますね。

たとえば10年後を想像して、同級生は5年目でスタイリストデビューして、5年分スタイリストの経験を積んでいる。
だとしても、自分が同級生よりも中身のある10年目の人間に至っていることのほうが、大切だと常々スタッフには伝えています。
技術も人間性も、サロンワークでは大切になります。
求められるすべてのことに対して、一つひとつ噛み砕いて、目的や意味を理解できていないと、薄っぺらい人間になってしまいますから。

スタイリストになりたいと思うなら、デビューまでのプロセスを自分なりに考えてみるといいと思います。
水を飲みたいからコンビニに行って買おうという目標に対して、財布を持って家を出て、道を歩いていくというプロセスがあるじゃないですか。
そのプロセスを一つひとつ踏んでいったことで、お水を買うという目標を達成できるんです。
スタイリストも同じで、ひとつずつステップを踏んでいくことで、その結果スタイリストになることができるんです。
仕組みはシンプルなのに、難しく考えてしまったり、全然違う話のように思ってしまう子もいるんです。
プロセスにとらわれて、最終的な目標を見失ってしまう子は意外といますね。

原点に振り返ること、初心を忘れないことは大切だなと、この歳になってよく思います。
スタイリストになってからが、スタート地点みたいなところはありますから、アシスタントで終わってしまうのは本当にもったいない!

美容師・理容師になるという目標に向けて、まずはスタイリストデビューまで頑張ってほしいですね。

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